POP before SMTPとは 「SMTPサーバにアクセスする前にPOPサーバにアクセスせよ」、即ち「送信操作をする前に受信操作をせよ」ということです。
新しくADSLのISPに加入したが、メールアドレスはそれまで使用していたダイヤルアップのISPのものを使いたいときなどに必要となる場合があります。
あるISPのホームページに次のような記載がありました。
「当ISP以外のネットワークから当ISPのメールサーバを使用してメールを送信する場合には、一度メール受信操作後に送信していただく必要があります。メール送信は、受信操作後30分以内であれば可能です。メール受信後30分を経過した場合は、再度メールの受信操作が必要となります。」
何故 こんな面倒なことをする必要があるのでしょうか?
インターネットの電子メールシステムでは、SMTPサーバにメールを送信するのにパスワードを必要としません。葉書を郵便ポストに投函するのに鍵が必要ないのと一緒です。従って、他人が本人に成りすましてメールを送信することが可能です。迷惑メールを送るのに利用される恐れがあります。
メールサーバを提供する側のISPによっては、この対策として上記のように 「 (パスワードが必要な) POPサーバにアクセスできたパソコンだけに SMTPサーバへのアクセスを許可する仕組み 」 を導入している場合があります。これが POP before SMTP です。
[ 補足 ]
近頃は、パスワードを必要とする「SMTP認証」を採用しているISPもあるようです。
(2005.4.13追記)