以前は、メールの送信はSMTP*1サーバーに送るだけで済みました。あたかも、手紙を郵便ポストに入れるのと同じ手軽さでした。ユーザーIDもパスワードも必要ありませんでした。
今は、迷惑メールの送信を防ぐため、ほとんどのISP(インターネットサービスプロバイダー)が"Outbound Port 25 Blocking"*2を採用し、SMTP認証と送信ポート番号の変更を必要としています。言わば、手紙を郵便局に持って行き、身分証明書を示して送信を依頼する方法に変わっています。更に送信メールを暗号化する場合もあります。
メールソフトSylpheed*3の場合、第1図から第4図の緑色の枠で囲った部分が送信のための設定項目です。内容はISPによって違います。ISPのホームページなどで確認する必要があります。
第1図
第2図
第3図
第4図
メールソフトSylpheedの場合、第1図から第4図の赤枠の部分が受信のための設定項目です。内容はISPによって違います。ISPのホームページなどで確認する必要があります。
POP3プロトコルによるメールの受信では、パソコンのメールソフトがPOP*4サーバーのハードディスクに届いているメールをユーザーIDとパスワードを使ってパソコンに取り込みます。郵便局の私書箱に届いている手紙を鍵を持って取りにいくのと似ています。
第5図
Sylpheedの場合、メールを受信するためには、第5図の受信ボタンまたは全受信ボタンをクリックします。全受信ボタンをクリックするのは、複数のメールアカウントを設定している場合です。
メールを長年使っている人でもうっかりしそうな点があります。第6図で、メールソフトの起動時に自動でPOPサーバーから受信する、あるいは10分ごとに自動でPOPサーバーから受信する設定にしてあると、自動でメールが届くものと錯覚してしまうことがあります。あたかも、手紙が自宅の郵便受けに配達されるかのようです。しかし、第6図でいずれにもチェックが入っていない場合、第5図の受信ボタンをクリックすることなく待っているとメールは決して届かないことになります。要注意です。
第6図
*1: Simple Mail Transfer Protocol
*2: Outbound Port 25 Blocking とは
*3: 日本発のメールソフト
*4: Post Office Protocol
(2017.1.20記)